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Cool Box  - Dark -

Blood

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ぽたりと血が落ちる。
赤い華のように。

「どうした?」

声で現実に引き戻される。

「ううん、何でも。それより、大丈夫?」

心のうちを悟られぬよう、相手の指先にできた傷を気遣う。

一枚の紙は、時に鋭利な刃物にもなる。そして、細く、深く、傷をつける。

「たいしたことはないよ。それより、書類についてないかな?」

そうしている間にも、傷から湧き上がる血液が少しずつ膨らんでいく。

「あっ!」

口に含んだ血が、甘く、喉の奥へと沈んでいく。
心の深淵にできた傷を埋めていくように。





= Fin =



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