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「時裂波っ!」
「くっ!」
「理央様っ!」
メレはすかさず理央の前に立つ。
すさまじい圧力が辺りのもの全てを支配する。
(何、これは!?)
突如、激しい風の渦が体を取り巻き、空間に避けた黒い口へと引きずり込もうとする。
「時間の中で永遠にさまようがいい!」
ラゲクの言葉を皮切りに、ゲキレンジャー達が一人、また一人と黒い闇に食べられていく。力の限りの抵抗さえ、闇の前には何の意味もなさない。
(せめて、理央様だけでも)
彼女の願いはただ一つ。
(お守りせねば!)
メレは、今まさに闇に食べられようとしていた理央を守るべく、自ら闇の口に飛び込んだ。
非情なラゲクの笑いまでもが闇に食べられた。